人気タレントの中には、思ったことをはっきり言う清々しさが売りの、毒舌キャラの人がいます。
近年では、マツコ・デラックスさんや有吉弘行さん、「M-1グランプリ2022」チャンピオンのウエストランド・井口浩之さんが挙げられます。
この毒舌キャラの先駆者とも言えるのが、毒蝮三太夫(どくまむし さんだゆう)さん。
「年寄りのアイドル」や「巣鴨のスター」といった異名を持ち、年配者に対する毒舌トークでおなじみのタレントです。
実は俳優業が本職で、特撮ヒーローの「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」にも出演していました。
そんな毒蝮三太夫さんの過去の経歴と現在の活躍を、ご紹介します。
そこで、今回まとめた内容はこちら
- 毒蝮三太夫の過去の経歴にはどんなものがある?
- 毒蝮三太夫は現在どんな活躍をしている?
毒蝮三太夫の過去その1:「ウルトラマン」シリーズに出演していた
毒蝮三太夫さんの代表作と言えば、「ウルトラマン」シリーズですよね。
シリーズ第1作目の「ウルトラマン」ではアラシ隊員、第2作目の「ウルトラセブン」ではフルハシ隊員を演じ、特撮ファンからも大人気です。
毒蝮三太夫さんが演じた2人の隊員はどのような人物像だったのか、調べてみたのでご紹介します。
ウルトラマン:科学特捜隊・アラシ隊員
名前:アラシ・ダイスケ
所属:科学特別捜査隊(科学特捜隊、科特隊)極東支部
年齢:26歳
特徴:射撃の名手、怪力の持ち主
主なメイン回:第36話「射つな!アラシ」
ちなみに、最終話でウルトラマンを倒した「宇宙恐竜ゼットン」という怪獣は、アラシの撃ったペンシル爆弾によって倒されました。
ウルトラマンを倒した怪獣を仕留めるという、大快挙を成し遂げたんですね。
ウルトラセブン:ウルトラ警備隊・フルハシ隊員
名前:フルハシ・シゲル
所属:ウルトラ警備隊(地球防衛軍極東基地)
年齢:29歳(隊歴7年)
出身地:北海道
特徴:防衛軍きっての怪力の持ち主
主なメイン回:第24話「北へ還れ!」
ウルトラセブンには平成シリーズがあり、そこではウルトラ警備隊の隊長や参謀に昇格した姿が見られます。
ちなみに、小説「ウルトラマンF」では、アラシとフルハシは双子の兄弟(アラシが兄、フルハシが弟)という設定になっていました(名字が異なるのは、フルハシが母親の実家の養子となったため)。
双子という設定までできたのは、毒蝮三太夫さんの好演があってこそですね。
毒蝮三太夫の過去その2:「笑点」の2代目座布団運びだった
毒蝮三太夫さんには「ウルトラマン」シリーズ以外にも、ある人気番組に出演していました。
それは、50年以上の歴史を持つ長寿番組「笑点」です。
なんと毒蝮三太夫さんは、笑点の2代目座布団運びでした。
「毒蝮三太夫」という芸名は笑点メンバーが考えた
毒蝮三太夫さんが笑点に出演していた期間は、「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」の放送期間と重なっており、かけもちで出演していたことになります。
そんなこともあって、「なぜ正義の味方が座布団運びをやっているんだ」という苦情が入ったため、芸名を付けることに。
まず、案を出したのは、当時笑点の司会者だった7代目立川談志さん。
ウルトラマンの怪獣にも負けない蝮ってのはどうだ?
この提案に、5代目三遊亭圓楽さんが乗ってきます。
ただの蝮じゃつまらねえから、毒を付けろ。
さらに、7代目立川談志さんと共演していた「談志専科」という番組で、家老・田中三太夫に扮していたことから、「三太夫」と命名されました。
こうして、「毒蝮三太夫」という芸名が誕生しました。
それまでは本名の「石井伊吉(いしい いよし)」名義の出演でしたが、1968年12月15日放送の笑点で改名披露が行われ、以後「毒蝮三太夫」として活動することになったのです。
50年以上も続く、歴史のある芸名だったんですね。
毒蝮三太夫と共演した笑点メンバー
毒蝮三太夫さんは、1967年1月29日から1969年11月2日まで笑点の座布団運びをしていました。
その当時の笑点メンバーを調べてみたので、ご紹介します。
司会者:7代目立川談志
大喜利メンバー:
- 5代目三遊亭圓楽
- 桂歌丸
- 初代柳亭小痴楽(春風亭梅橋)
- 林家こん平
- 4代目三遊亭小圓遊(三遊亭金遊)
- 柳家かゑる(5代目鈴々舎馬風)
- 三升家勝二(8代目三升家小勝)
- 柳家さん吉
- 三遊亭好生(春風亭一柳)
- 春風亭栄橋
名立たる落語家がそろっていて、とても豪華なメンバー構成でしたね。
笑点の座布団運び歴代メンバー
毒蝮三太夫さんは2代目の座布団運びでした。
「じゃあ初代は誰?」
「歴代で何人いるの?」
そんな声が聞こえてきそうだったので、座布団運びの歴代メンバーについても、調べてみました。
- 初代:三升家勝松(4代目桂文字助)
- 2代目:石井伊吉(毒蝮三太夫)
- 3代目:三遊亭笑遊(5代目三遊亭圓遊)、三笑亭夢八(初代三笑亭夢丸)
- 4代目:小野千春、桂米助(ヨネスケ)
- 5代目:松崎真
- 6代目:山田隆夫
これまで8人の方が座布団を運んでいたんですね。
毒蝮三太夫の現在その1:愛のある毒舌キャラで大人気
毒舌キャラでおなじみとなった毒蝮三太夫さん。
ですが、最初はやはりクレームもたくさんあったそうですね。
それが受け入れられるようになった理由を、毒蝮三太夫さん本人は「俺の美貌と教養のおかげ」と(笑)。
もちろん、その後にまじめな見解も話していました。
からかってるんだよ。要するにかまっているの。その根底は「愛」だから。
顔と顔を見合わせたら「ババア」って言ったって、言われた本人は怒らない。これが対面の良さだね。
人間同士、からかいかまわれたくなるような関係が良い。

また、毒蝮三太夫さんは「笑顔も大事」「あくまで元気な人にしか言わない」といったことも話しています。
愛のあるコミュニケーションとして毒舌を活用しているということだったんですね。
そんな愛に満ちた毒蝮三太夫さんの名言(?)を、いくつかご紹介します。
「おいババア(ジジイ)」
「くたばりぞこない」
「汚ったねえババアだなあ」
「よく警察が放っておくね、その顔で」
「長生きしろよババア」
字面だけ見るとなかなかの暴言ですが、毒蝮三太夫さんに笑顔で元気良く言われると、逆に嬉しくなりそうですね。
毒蝮三太夫の現在その2:客員教授やYouTuberとしても活動中
聖徳大学短期大学部で介護や福祉について講義
毒蝮三太夫さんの経歴で意外なのが、1999年から聖徳大学短期大学部の介護福祉学科で客員教授を務めていることです。
自身も80代の高齢者であることから、講義をするにあたって自分なりに考えていました。
年寄りの話を「お前たちわかんねえだろう」といじけるんじゃなくて、わかるように優しく、できれば面白くすることが大事なんだと思う。
年寄りも若い人も、お互いに寄り添って受け入れていくのが良い。
2005年に腸閉塞という病気を患った毒蝮三太夫さんですが、現在はスポーツジムにも通うほど元気な87歳。
大学やジムで若い人たちと交流していることも、元気の秘訣なのかもしれませんね。
85歳でYouTuberに
毒蝮三太夫さんは、当時85歳の2021年4月21日、YouTubeチャンネル「マムちゃんねる」を開設しました。
「ウルトラマン」シリーズで共演した古谷敏さんなど、親交のあるゲストを呼んでお話をしています。
「YouTubeなんて、何だかわかんないけどね」と言っていますが、笑顔で楽しそうですよね。
このように、年齢を言い訳にせず、いろいろなことに挑戦している姿は、多くの人に元気を与えているに違いありません。
毒蝮三太夫のプロフィール
- 本名(旧芸名):石井 伊吉(いしい いよし)
- 生年月日:1936年3月31日(87歳) ※2023年4月現在
- 出生地:大阪府(生後3か月で東京都へ)
まとめ
- 毒蝮三太夫は、「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」に出演していた。
- 毒蝮三太夫は、「笑点」の2代目座布団運びをしていた。
- 毒蝮三太夫は、愛のある毒舌で人気のタレントである。
- 毒蝮三太夫は、客員教授やYouTuberとしても活躍している。
これからも元気に毒舌を吐いていってほしいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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